タンポポの約束。
あれから数日
テストまで後1日になりました
毎日毎日準備室で描いているのに
ようやく色付け段階に入ったってところ
もうこれ…絶対間に合わないじゃん…
「おーい神凪」
「えっ!?」
いつものごとく6時を過ぎ、部活が終わって先生と二人きりになって描いていると
ミナくん先生から眉間を指さされながら名前を呼ばれた
「しわしわ、眉間にしわよってるぞ〜」
「う、うそぉ…恥ずかしいです」
ミナくん先生にそんな難しい顔を見られるなんて…
「考え事してたらいい絵が描けないぞ〜?」
「…すみません」
本当に申し訳ない
遅くまで付き合ってもらってるにも関わらず
全然できない上に、下手な絵なんて…
もう無理だよぉ…
「ここまで毎日サボらずに描いたんだ
それなりの評定はやるつもりだよ
作品が全てではあるけど、出来だけじゃないから」
私の顔から何が言いたいかわかったようで
ミナくん先生はそう言ってくださる
優しいなぁ…
「そうなんですか…?」
「あたりまえ」
「でも…」
ここまで来たら完成させたい
って気持ちがある
わがままなのは分かってるけど…