タンポポの約束。




みつばさんの…夢…











「神凪もスケッチブック見たとおり絵が上手くて、美術教師になるのが夢だったんだみつば
でも俺は夢なんかなくて、みつばがなくなった時決意したんだ
必ず美術教師になってやるって」











みつばさんの夢を先生が叶えたんだ…



自分に夢がなくて
でも、大切な人の叶わなかった夢を自分の夢に変えて頑張ったんだ…





先生は強いよ…











「みつばが見れなかったものを俺が見る
俺の目で見せてやるって思ったんだ」











そういう先生の顔は優しくて穏やかで



全然苦しそうじゃなかった











「でもなってよかった
こうして神凪と出会えて、四葉達とも仲直りできて…」











なんだか照れてしまう…



私もいつか事務所に入ってよかったって思える日が来る?


今では全然思わない





そんなことを考えていると、ミナくん先生が私の頭にぽんっと手を乗せてきた











「何があった?
先生に話してごらんよ?」





「じ、実は…」











先生に話して何が変わるわけでもないのに


それでも聞いて欲しくて私は話した
スカウトたこと、自分に夢がなくて悩んでること


でも、ひとつだけ言わなかった
夢があるけど、言ったことがないって







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