タンポポの約束。
「だって今から美術準備室行くんだろ!?
俺は行かせねーよ!?」
なんでだろう??
いつも行ってるけど何も言わないのに
私がどう反応していいか戸惑っていると
テルくんは腕を引っ張ってくる
「いいから!!早く帰るぞ!」
「ちょ、ちょっと〜…
行かないなら先生に言わないとだよ〜」
「別にいいだろ!!」
どうしよう…
私じゃ男の子の力に勝てるはずもなく
ズルズルと引きづられてしまう
「昭!いい加減にしなさいよ!
ぽぽが困ってるじゃん」
そう、助けてくれたのは
今まで見ているだけだったふうちゃん
ふうちゃんはパチッとテルくんの手を弾いて
私の手を掴む
「そんな強引じゃ、ぽぽから嫌われるんだからね」
「っ!!
嫌われねーよ!!ブス!」
「好きなように言ったら?
ただし、覚えときなさいよ」
ふうちゃんはそう言って
私の手を掴んだまま全力で駆け出した
あ、足がもつれるっ…