タンポポの約束。




その日の放課後




とりあえず美術準備室に行くことにした




それにしても…











「今日のミナくん、全然ぽぽと目も合わせようとしなかったね」











今まさに思っていたことを言ったふうちゃん




そうなんです…
目も合わない、話しかけられもしない…



もうミナくん先生に届くまで噂になってるのかな?





私の知らないあいだに随分広まったものなのかもしれない…











「失礼しま〜す…」











また、新たな誤解が生まれないように
ふうちゃんに付き添ってもらいながら美術準備室のドアを開けると…











「い、いない…」











先生がいなかった




いないなんて滅多にないことだから…





もしかしたらあのクローバーのところにいるとか??











「どうするの?ぽぽ」





「来るまで待ってみる…」





「なら私も一緒にいてあげる」





「ありがとう…」











ナツメ先輩との下校も残りわずかなのに
私を優先してくれるなんて…




本当にふうちゃん優しいなぁ…






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