タンポポの約束。




「………ふ、ふうちゃん…」





「これは…覗き見しかないね☆」





「えぇっ?!ダメだよそんなの〜」











私が止める言葉なんて何処吹く風で
ふうちゃんは静かにドアを少しだけ開け、覗き始める…







ごめんなさい先生、私も気になるので
覗かせていただきます…







そう、心の中で謝りながら3人で覗いてみる











────私ミナくんが好きなの!
格好良くて優しくて本当に素敵な先生で…











告白しているのは上級生の女の人


上靴の色が2年生だ






その女の人は顔を赤らめながら
とても恋する乙女な顔をしている





対する先生はいつものニッコリ笑顔のまま表情を変えない











────俺を教師として好きだって?
そんなのは言わなくてもわかってるから言わなくていいよ〜





────違うっ!私はloveなの!





────ごめん、聞こえなかった











明らかに聞こえる声の大きさだったのに
そう言われてしまえばつらいものだ…




女の人は目いっぱいに涙をためている






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