タンポポの約束。
────なんで…なんでなの…
そう言いながらついに泣き出してしまった女の人に
ミナくん先生は優しくするでもなく
真顔で一言言い放った
────俺は生徒は恋愛対象としてみたことはない
なんでだろう…
今の言葉は私の心にも刺さってしまって…
なんだか泣きたくなってしまった
どうしてこんな気持ちになるの?
どうして真顔の筈なのに
少しだけ悲しそうな顔なの?先生
────ミナくんはテストに間に合わなかった時、放課後絵描くの付き合ってくれたじゃないですか!
────それは生徒にしてあげれることなんだからするよ?
────私は特別だと思ってたのに!
あ…
他の人にもいつもみたいに付き合ってたんだ…
私だけじゃなかったんだ…
なにそれ…一人で浮かれてた…恥ずかしい
私は悲しくて、悔しくて、恥ずかしくて…
その場にいることが出来ず、二人を置いて駆け出した
「特別なんかじゃないんだ」
そりゃそうだ
ミナくん先生が生徒なんか好きになるわけ無い
私も先生のことなんて好きになるわけない
そうは思っても今は先生と話したくない気分だから…