タンポポの約束。




みんなで笑っていると
内山くんが何やら書いているミナくん先生に目を向けて

ニカッと笑った











「ミナくん!
少しでいいから授業してよ!」





「え?」











そう言われたミナくん先生はキョトンとしている




そりゃそうなるよ











「ミナくんの授業って面白いからさ
こう、人生?みたいな感じのやつ聞かせてよ」











突然内山くんはなんてことを言い出すんだろう



私達もよく分からないまま
ミナくん先生の言葉を待つ






やがて、嫌な顔一つせずミナくん先生は笑った











「いいよ
じゃあ俺の体験談聞かせてあげる」





「やった!」











そう言って微笑んだミナくん先生の顔が少しだけ切なく見えたのは気のせいかな?





そして私達は一番前の席に6人一列に並んで座る





体験談




何の話をしてくれるのだろう?






こうしている今も一切目なんて合わない




それが少しだけ寂しいけど
今は先生の話を聞くことに専念しよう






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