タンポポの約束。




「はぁ……はぁ……」











先生は本棚の所に手をついて前かがみで
荒い呼吸を繰り返していた



その顔色はとても悪くて、とても放っておけなかった











「み、ミナくん先生っ!?
ど、どうしたんですか?」





「はぁ…はぁ…」











こ、これって…過呼吸??


どうしよう…過呼吸だよねこれ…











「先生」











私はどうしていいか分からないからとりあえず背中をさすってみる





きつそう…どうしたんだろう?




私何か悪いことでもしたかな??





そんなことを考えながらさすっていると
先生が私の手を掴み、ぽつりと一言呟いた











「みつばっ」











みつば??











「え?私たんぽぽだよ?」











そう言っても反応はない



ただ、呼吸を繰り返すだけ




わからない
ミナくん先生は一体何を抱えているの?





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