タンポポの約束。




「な、ナツメ先輩
私これからふうちゃんと遊ぶので…」











帰れません


ってことを伝えると、ナツメ先輩は少し不機嫌になってしまった











「この俺様が誘ってるんだぞ?
なのに断るっていうのか?!」





「えっと…はい」











この俺様って…


もしかしてこの人…俺様な感じの人??





私が何も言えずにいると
後からドダダダ!って音がして私の肩に誰かの手が置かれた











「テメー誰だ!!
俺のぽぽに気安く喋りかけんじゃねー!!」











はい、みなさん察している通りテルくんです





ナツメ先輩はテルくんの言葉を聞いて
面白そうにニヤッと笑う











「お前の??俺のに決まってんだろ?」





「お前じゃねーよ!!」











ど、どうしよう…


言い合いが始まってしまったよ…





私がどうしたものか困っていると
ふうちゃんが私の手を引いて歩き出す











「構わず行くよ」





「で、でもっ…」





「いいから!」





「はぁい…」











ふうちゃんの迫力に負け、2人が言い合いしているうちにこっそりと下駄箱から抜け出す







申し訳ありませんナツメ先輩、テルくん








心の中でそう謝りながら
ふうちゃんに連れられるがままに歩き続ける






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