タンポポの約束。
「せ、先生」
「手嶋先生か
先生はこの生徒の担任ではないだろう」
「この生徒の美術の担当です」
「だから何ですか!」
湊先生はとても真剣な顔で
生徒指導室の先生に言っている
先生の真剣な顔って珍しい…
いつもヘラヘラしてて怒らない
だけど大体の人が先生の言うこと聞くから
そんなに見れるものではない
「別に校則に髪染め禁止、2色禁止、なんて書いてませんよね?」
そして生徒指導室の先生に
校則の紙を突き出す
確かに書かれていない
「だが!!」
「それに」
まだ何か言おうとする生徒指導室の先生の言葉を遮る湊先生
「今の約2時間、滅多にない美術の授業の2時間連続だったんですよ
なのに後もう少ししか時間なくて」
「仕方がないだろう」
「この神凪はポヤンとしててとろくてマイペースだから、ただでさえ作品が出来上がってないんですよ」
何げに傷つきますね
そんなに私ってとろいのかな…?