タンポポの約束。
「ふうちゃんっ!」
美術室の扉を開け、みんなから見られるのも気にせずにふうちゃんを呼ぶと
ふうちゃんは驚いたように私を見た
そしてツカツカと私の元に歩いてくる
「なに?
珍しく大声なんて出して」
言わなくちゃ
仲直りできるかなんて考えても無駄だもん
言わなくちゃ、やらなくちゃわからない
「ごめんね…
あの時私が帰ったから先輩も帰って…
ふうちゃん楽しみにしてた筈なのに…」
自分で言っていて何故か涙が出そうになる
ダメダメ、こらえるんだたんぽぽっ…
「もっと私が我慢していたら…
本当にごめんなさい…」
涙をこらえながら必死に頭を下げて謝った
しばらく沈黙があり、ふうちゃんは私の肩を持ち、顔を上げさせる
その顔はこわばっていて、いつものふうちゃんじゃないみたい
そのせいか、私も顔がこわばってしまう