印堂 丈一郎の不可解な生活
咢、そして雪城と対峙するサー。

サーは二人の新手…特に雪城を凝視する。

「鍼か」

「どうした」

雪城はサーを睨み返す。

「これから貴様を刺し貫くこの鍼が、そんなに珍しいか?」

「いや何…2000年前にも鍼の使い手と戦った事があると思い出していただけだ…長生きはしてみるものだ…まさかあの祓魔師の生まれ変わりと再び交えるとはな」

「何を訳の分からない事を!」

両手に握り締めた鍼を、素早く投擲する雪城!

だけど直線的な投擲だ。

こんなもの、サーが躱すのは訳もない。

けど。

「ぬっ!」

動かそうとした足に痛み。

見れば咢の放った手裏剣が、サーの両足の甲を貫いて地面に縫い付けている!

初動が遅れる。

その隙に。

「ぐぅっ!」

雪城の投擲した鍼が、サーの心臓に突き刺さった!

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