印堂 丈一郎の不可解な生活
その傷口から。

「屈辱!」

ベナルは手裏剣と鍼を抉り出す。

自ら傷口に太い指を抉り込み、血飛沫を上げながら鍼と手裏剣を引き摺り出すという惨状。

咢と雪城も、絶句するしかない。

「小賢しい真似でこの俺に手傷を負わせるとは…さて…」

ベナルはギリ…と歯噛みした。

「どうしてくれよう…この調息使いどもが…」














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