印堂 丈一郎の不可解な生活
放たれる拳!

それに合わせるかのように、丈一郎も左拳を繰り出す!

両者の拳は激突するけど。

「ぐあぁああぁぁっ!」

あっさりと打ち負けたのは丈一郎の方だった。

左拳の骨に罅を入れられ、またも吹き飛ばされる。

「おやおや…利き手の拳を痛めたか?」

芝居じみた口調で言うサー。

「それは大変だ。利き手を痛めるというのは戦闘に不利に働く。すぐに調息で治癒するといい。待っててやろう」

「くっ…」

睨み返しつつも、結局はサーの言う通りにするしかない。

床に横たわったまま、罅の入った左拳の治癒を開始する丈一郎。

その一瞬の隙に。

「弱いッ!」

サーは丈一郎の顔面を踏みつけた!

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