印堂 丈一郎の不可解な生活
「只の人の身で化け物に立ち向かうとは見事」

老人は丈一郎の傷口二ヶ所に手を当てる。

…痺れるような、不思議な感覚。

心なしか、傷の痛みも和らいだような気がする。

「『調息』で傷を浄化しておいた。もうアンデッド化の心配はない」

老人は丈一郎に肩を貸して、ゆっくりと立ち上がらせる。

「来なさい、私の家で傷の手当てをしよう」














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