印堂 丈一郎の不可解な生活
この街は、結構物騒というか、パトカーのサイレンが引っ切り無しに鳴り響く。

交通事故は勿論、強盗、傷害、時には殺人なんてのも起きる。

だから繁華街は夜になると賑わう一方、出入りするなら自己責任、十分に注意して行動しなきゃならない。

そんな中で、印堂 丈太郎は飄々と歩く。

金髪、素肌の上に黒のダウンジャケット、迷彩柄のズボン。

彼は私と出会う前から、こういう軽薄そうな格好だったのよね。

チャライっていうか。

だからっていうか、丈一郎はこういう繁華街みたいないかがわしい場所にはしっくりきてた。

歩いてても違和感がないっていうか。

まるで街に溶け込んでるみたいに、フラフラ歩く。

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