印堂 丈一郎の不可解な生活
お爺ちゃんがそう言って、二日が経過。
丈一郎はウーウー唸ってばかりで、全然進歩がない。
「まぁ私も調息できないけどさ」
こっちをひたすら睨み続ける丈一郎に、私は言った。
「お爺ちゃん曰く、『吸い込んだ空気を、全身の隅々…手足の指先にまで巡らせる感覚』らしいよ」
そうやって、自身の肉体の神経、骨格、腱、筋、皮膚や髪の毛に至るまで。
全身全てを『感じ取る』。
自分の体の全てを把握する事が、調息法の基本なんだそうだ。
尤も。
「うぅうぅぅぅっ!うおぅうぅぅぅぅぅぁっ!」
唸っているだけの犬みたいな丈一郎に、そんなのわかりっこないだろうけど。
丈一郎はウーウー唸ってばかりで、全然進歩がない。
「まぁ私も調息できないけどさ」
こっちをひたすら睨み続ける丈一郎に、私は言った。
「お爺ちゃん曰く、『吸い込んだ空気を、全身の隅々…手足の指先にまで巡らせる感覚』らしいよ」
そうやって、自身の肉体の神経、骨格、腱、筋、皮膚や髪の毛に至るまで。
全身全てを『感じ取る』。
自分の体の全てを把握する事が、調息法の基本なんだそうだ。
尤も。
「うぅうぅぅぅっ!うおぅうぅぅぅぅぅぁっ!」
唸っているだけの犬みたいな丈一郎に、そんなのわかりっこないだろうけど。