印堂 丈一郎の不可解な生活
丈一郎は、この街の10代の間では、ちょっと知られた存在だ。

家出少女や未成年をヤクザや犯罪者から守る、警察とはちょっと違った存在。

時にはその警察からも守るから、正確には正義の味方とは違うのかもしれないけど。

でも警察よりはウケがよかったし、見返りを求める事もない。

だから若者の間では顔役みたいな感じだった。

金髪なんてチャラチャラした感じだけど、昼間は大学生。

こう見えても大学では超自然学を専攻していて、悪魔や神、魔術大系、東洋仙術などに造詣が深いというんだから、人は見かけによらないものだ。

後になって本人に聞いた話だと、

『俺厨二病だっしー』

という事らしい。

知的好奇心から専攻している訳ではないみたい。

確かに厨二病は好きだもんね、神とか悪魔。

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