印堂 丈一郎の不可解な生活
私と丈一郎は思わず顔を上げる。
お爺ちゃんから手解きを受けた?
お爺ちゃんが弟子にとった調息使いは、丈一郎だけじゃなかったの?
「オメェも、調息使いなのかっ?」
椅子から立ち上がり、丈一郎が声を上げる。
「丁度いい所に来てくれたぜっ、俺達だけじゃどうしようもなくて困り果てていたんだっ、実は…」
丈一郎は若干まくし立て気味に、ここまでの経緯を咢という人に話す。
遺跡で発見された棺の中に、ベナル・ヨアキム・シュターセンという不死者が眠っていた事、ベナルがこの街に徘徊する不死者達を生み出していた事、ベナルに挑んだものの力及ばず敗退してしまった事、そして私達を助ける為にお爺ちゃんが帰らぬ人になってしまった事…。
「何と…」
咢は驚愕と悲しみの綯い交ぜになった表情を見せる。
「師匠が…師匠が亡くなったというのか…あの調息法の達人…そこいらの化け物には決して負ける事のなかった師匠が…」
お爺ちゃんから手解きを受けた?
お爺ちゃんが弟子にとった調息使いは、丈一郎だけじゃなかったの?
「オメェも、調息使いなのかっ?」
椅子から立ち上がり、丈一郎が声を上げる。
「丁度いい所に来てくれたぜっ、俺達だけじゃどうしようもなくて困り果てていたんだっ、実は…」
丈一郎は若干まくし立て気味に、ここまでの経緯を咢という人に話す。
遺跡で発見された棺の中に、ベナル・ヨアキム・シュターセンという不死者が眠っていた事、ベナルがこの街に徘徊する不死者達を生み出していた事、ベナルに挑んだものの力及ばず敗退してしまった事、そして私達を助ける為にお爺ちゃんが帰らぬ人になってしまった事…。
「何と…」
咢は驚愕と悲しみの綯い交ぜになった表情を見せる。
「師匠が…師匠が亡くなったというのか…あの調息法の達人…そこいらの化け物には決して負ける事のなかった師匠が…」