クリスマスプレゼントは靴下に
(そうだ…考えてみれば、こんな話を最後にしたのは確かまだ大学に入ったばかりの頃だったかな……
それ以来は、そんな話さえしたことなかったよ…)
……枯れてるなぁ。
なんだか自分がみじめに思えた。
でも、私にもいろいろと事情があったんだもん。
本来一番楽しいはずの若い頃は、普通の女の子みたいに、恋愛に浮かれてる暇なんてなかったんだもん。
そう思うと、いろいろと苦しかったあの頃のことが脳裏をかすめた。
あれは大学二回生の暑い夏のことだった。
父さんが突然倒れたことが始まりだった。
それまでの私は特に満ち足りてはいなかったとはいえ、大きな不満のようなものもなく、みんなと同じように楽しくて気楽な大学生活を過ごしてた。
そう、幼いとはいえ人並みに恋愛だってしてたんだ。
それに、父さんが倒れた時だって、夏の疲れでも出たんだろうってごく軽く考えてた。
だけど、そうじゃなかった。
父さんの病気はとても重いもので、それは時の流れと共に痩せ衰えていく父さんを見ればすぐにわかった。
父さんはふさぎ込み、どんなに気を遣っても、私達にひどくあたり続けた。
今まで病気一つしたことがない父さんだったから、きっと、ショックが大きかったんだろうと思う。
病気の苦しさや不安…そして、動けないことでの焦り…そういうものが溜まりに溜まって、父さんは私や母さんにそれをぶつけたんだろう。
それ以来は、そんな話さえしたことなかったよ…)
……枯れてるなぁ。
なんだか自分がみじめに思えた。
でも、私にもいろいろと事情があったんだもん。
本来一番楽しいはずの若い頃は、普通の女の子みたいに、恋愛に浮かれてる暇なんてなかったんだもん。
そう思うと、いろいろと苦しかったあの頃のことが脳裏をかすめた。
あれは大学二回生の暑い夏のことだった。
父さんが突然倒れたことが始まりだった。
それまでの私は特に満ち足りてはいなかったとはいえ、大きな不満のようなものもなく、みんなと同じように楽しくて気楽な大学生活を過ごしてた。
そう、幼いとはいえ人並みに恋愛だってしてたんだ。
それに、父さんが倒れた時だって、夏の疲れでも出たんだろうってごく軽く考えてた。
だけど、そうじゃなかった。
父さんの病気はとても重いもので、それは時の流れと共に痩せ衰えていく父さんを見ればすぐにわかった。
父さんはふさぎ込み、どんなに気を遣っても、私達にひどくあたり続けた。
今まで病気一つしたことがない父さんだったから、きっと、ショックが大きかったんだろうと思う。
病気の苦しさや不安…そして、動けないことでの焦り…そういうものが溜まりに溜まって、父さんは私や母さんにそれをぶつけたんだろう。