クリスマスプレゼントは靴下に
今までとはすっかり変わってしまった父さんに私と母さんは精神的に追い詰められて…その上、一家の大黒柱が倒れたことで生活は困窮した。
入院費の支払いも滞るようになって、私は少しでも家計の足しになれば…と、バイトを始めた。
だけど、そんなことくらいでは足しになんてならなかった。
お金を稼ぐってことは大変なことだって痛感したよ。
三回生になってしばらく経った頃…私は大学を辞めた。
あと少しだから卒業まで通ったら…?と、母さんは言ってくれたけど、うちにそんなゆとりがないことは私にもよくわかっていた。
わかってたとはいえ、本当は悔いがあった…
せっかく頑張って勉強してやっと受かった大学だったのに…それに、みんなの手前だってある。
経済的に苦しいからやめる…なんて言うのは恥ずかしかったから、みんなには大学生活がつまらないとかなんとか心にもない嘘を吐いてやめた。
誰にも本当のことは話せなかった。
きっと、私は昔から意地っ張りだったんだと思う。
それからの私はとにかくがむしゃらに働いた。
今までのようにおしゃれをしたり、おいしいものを食べに行くこともなく、職場の人ともほとんど関わることなく、ただただ機械のように働いた。
辛いといえば辛かったけど、働くことでなんとか自分を保っていたとも言える。
働いてる時は余計なことを考えずに済んだから…
やがて、三年後…父さんが亡くなった。
宣告された余命よりも少し長く生きられたけど、その生き方は幸せと思えるものではなかった。
苦しむだけ苦しんで死んだのが、とても可哀想で辛かった。
そして、傷心の私達には治療にかかった借金だけが残された。
父さんが亡くなった時は悲しいのかどうかもよくわからなかった。
ただ、心の中にすごく深くて大きな穴がぽっかりと開いたような感覚を感じたことだけ、はっきりと覚えてる。
それからは借金を返すことに大変だったけど、母さんとお互い支えあって、そして、どうにか借金を返して…
これからは、少し楽になるねって話したその晩に、母さんは呆気なく逝ってしまった。
昨日までふだんと少しも変わりのなかった母さんが、突然死んだ…
その現実をなかなか受け入れられなくて…
何か月かは、まるで魂の抜け殻みたいになっていて…
私は、生きる気力さえなくしかけてた。
だって、私は若くしてすべてをなくしてしまったんだもの。
一人ぼっちになってしまったんだもの。
そんな風になるのも仕方ないよね…
でも、それを救ってくれたのはやっぱり仕事だった。
私には仕事しかなかったから、突き動かされるように働いて…
いつしかその頑張りを認めてもらえて、気が付くと、私はそれなりのポストに就いていた……
入院費の支払いも滞るようになって、私は少しでも家計の足しになれば…と、バイトを始めた。
だけど、そんなことくらいでは足しになんてならなかった。
お金を稼ぐってことは大変なことだって痛感したよ。
三回生になってしばらく経った頃…私は大学を辞めた。
あと少しだから卒業まで通ったら…?と、母さんは言ってくれたけど、うちにそんなゆとりがないことは私にもよくわかっていた。
わかってたとはいえ、本当は悔いがあった…
せっかく頑張って勉強してやっと受かった大学だったのに…それに、みんなの手前だってある。
経済的に苦しいからやめる…なんて言うのは恥ずかしかったから、みんなには大学生活がつまらないとかなんとか心にもない嘘を吐いてやめた。
誰にも本当のことは話せなかった。
きっと、私は昔から意地っ張りだったんだと思う。
それからの私はとにかくがむしゃらに働いた。
今までのようにおしゃれをしたり、おいしいものを食べに行くこともなく、職場の人ともほとんど関わることなく、ただただ機械のように働いた。
辛いといえば辛かったけど、働くことでなんとか自分を保っていたとも言える。
働いてる時は余計なことを考えずに済んだから…
やがて、三年後…父さんが亡くなった。
宣告された余命よりも少し長く生きられたけど、その生き方は幸せと思えるものではなかった。
苦しむだけ苦しんで死んだのが、とても可哀想で辛かった。
そして、傷心の私達には治療にかかった借金だけが残された。
父さんが亡くなった時は悲しいのかどうかもよくわからなかった。
ただ、心の中にすごく深くて大きな穴がぽっかりと開いたような感覚を感じたことだけ、はっきりと覚えてる。
それからは借金を返すことに大変だったけど、母さんとお互い支えあって、そして、どうにか借金を返して…
これからは、少し楽になるねって話したその晩に、母さんは呆気なく逝ってしまった。
昨日までふだんと少しも変わりのなかった母さんが、突然死んだ…
その現実をなかなか受け入れられなくて…
何か月かは、まるで魂の抜け殻みたいになっていて…
私は、生きる気力さえなくしかけてた。
だって、私は若くしてすべてをなくしてしまったんだもの。
一人ぼっちになってしまったんだもの。
そんな風になるのも仕方ないよね…
でも、それを救ってくれたのはやっぱり仕事だった。
私には仕事しかなかったから、突き動かされるように働いて…
いつしかその頑張りを認めてもらえて、気が付くと、私はそれなりのポストに就いていた……