Ladies first ーレディーファーストー
第一章
「はぁ…はぁ…」
土砂降りの雨の中。
私はずぶ濡れになりながら、学校から走って家に帰っていた。
私の通う高校から家までは距離があるため、息が上がって、肺が痛い。
「もー…
どうしてこんな時に傘を忘れるんだろう!?」
こんなことになるなら、今朝ちゃんと天気予報を見るべきだったと後悔する。
とにかく、今走っている先の曲がり角を曲がってまっすぐ行けば家だ。
はやくっ…!!
ードンッ
曲がり角を曲がったとき、誰かにぶつかった。
私の体は大きく傾き、後ろに倒れて行く…
「大丈夫っ…!?」
とっさに手首を掴む知らない人。
私は一瞬、見とれてしまった。
なぜなら、その人がとてつもないイケメンだったから…。
「あ、ヤバイッ!!」
イケメンさんは手にビニール袋をもって、私の手首も掴んでいたので重さに耐えきれず、そのまま二人とも、勢い良く地面に叩きつけられた。
「いったぁ…」
キリキリと痛む腕をさすりながら、すぐ横で倒れているイケメンさんをみる。
綺麗な茶髪に、すらっとした体型…
って、みとれるな私!!
「あ、あの…
すみません!!
私が走っていたばっかりに…」
頭を下げる私に、イケメンさんは立ち上がって、大丈夫だよといった。
「ちょっと手首をどうかしちゃったっぽいから痛むけど、君が責任を負う必要はない。
君のほうこそ、怪我してない?」
イケメンさんは、エメラルド色の瞳を私に向けて微笑んだ。
…吸い込まれそうな、綺麗な瞳…
って、そんなこと思ってる場合じゃないって!!
「手首をどうかしたって…
それって打撲とかじゃっ…!?
ほ、本当にごめんなさい!!」
必死に謝る私を、イケメンさんは困ったように苦笑して、やがてこう言った。
「謝らなくていいって。
そのかわり、一つお願いしたいことがあるんだけど…」
「な、なんでしょうか!?」
「俺の経営するホストクラブで、バイトして欲しいんだ。」
「えっ…?」
その一言で、私の日常は大きく変化したのだった…
土砂降りの雨の中。
私はずぶ濡れになりながら、学校から走って家に帰っていた。
私の通う高校から家までは距離があるため、息が上がって、肺が痛い。
「もー…
どうしてこんな時に傘を忘れるんだろう!?」
こんなことになるなら、今朝ちゃんと天気予報を見るべきだったと後悔する。
とにかく、今走っている先の曲がり角を曲がってまっすぐ行けば家だ。
はやくっ…!!
ードンッ
曲がり角を曲がったとき、誰かにぶつかった。
私の体は大きく傾き、後ろに倒れて行く…
「大丈夫っ…!?」
とっさに手首を掴む知らない人。
私は一瞬、見とれてしまった。
なぜなら、その人がとてつもないイケメンだったから…。
「あ、ヤバイッ!!」
イケメンさんは手にビニール袋をもって、私の手首も掴んでいたので重さに耐えきれず、そのまま二人とも、勢い良く地面に叩きつけられた。
「いったぁ…」
キリキリと痛む腕をさすりながら、すぐ横で倒れているイケメンさんをみる。
綺麗な茶髪に、すらっとした体型…
って、みとれるな私!!
「あ、あの…
すみません!!
私が走っていたばっかりに…」
頭を下げる私に、イケメンさんは立ち上がって、大丈夫だよといった。
「ちょっと手首をどうかしちゃったっぽいから痛むけど、君が責任を負う必要はない。
君のほうこそ、怪我してない?」
イケメンさんは、エメラルド色の瞳を私に向けて微笑んだ。
…吸い込まれそうな、綺麗な瞳…
って、そんなこと思ってる場合じゃないって!!
「手首をどうかしたって…
それって打撲とかじゃっ…!?
ほ、本当にごめんなさい!!」
必死に謝る私を、イケメンさんは困ったように苦笑して、やがてこう言った。
「謝らなくていいって。
そのかわり、一つお願いしたいことがあるんだけど…」
「な、なんでしょうか!?」
「俺の経営するホストクラブで、バイトして欲しいんだ。」
「えっ…?」
その一言で、私の日常は大きく変化したのだった…
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