Ladies first ーレディーファーストー
それから、ラトさんはこれまでの事情を説明した。
雨で走っていた私とぶつかって、慌てて手を掴んだこと。
買い物袋も持っていたこともあり重さに耐えきれず、そのまま二人で転倒。
そのとき手首を痛めたということ。
で、このまま雨に打たれていたら風邪を引くからということで、一旦店に雨宿りしに帰って来たということ…。


「…なんだよ、そういうことか」


やっと誤解が解け、男の人が安心したところで、ラトさんは

「こいつは俺の双子の弟、ライだよ。
ライ、この子は小鳥遊花音。
俺が怪我したとき、この店でバイトするっていう条件付きで許したんだ。
というわけで、これからここで、バイトしてくれるから。」


「…は?」


あ、そういえばそのことを説明するの忘れてたな。


「バイト…?女が…?」
「そうだよ」
「わかってんのかラト。
ここはホストクラブだぜ?
どうして男の中に女をバイトさせるんだよ」
「いいじゃん。
面白そうだし」
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