立花課長は今日も不機嫌
――――――――
――――――
「過労と風邪ですね」
医者から告げられた病名にホッと胸を撫で下ろした。
「ただ、熱があまりにも高いので、一晩入院していきましょうかね」
注射の1本でも打てば、あとは薬をもらって帰れるだろうと踏んだのは間違いだったらしい。
「入院、ですか?」
確かに霧子さんは今、この場の診察室ではなくて病室のベッドで寝ているような状態。
起き上がることもできないほど悪い状態なのは事実だ。
「点滴を一晩打っていけば、明日には快方に向かうでしょう」
「そうですか……」
「それでは、手続きをあちらで」
呼ばれた看護師さんに伴われて、診察室を後にした。