立花課長は今日も不機嫌
……どうしてあんな嘘吐いちゃったんだろう。
軽率すぎる自分の口が恨めしかった。
「さっきから溜息ばっかりだな。食事がまずくなるじゃないか」
「ごめんね」
父からたしなめられて、素直に謝る。
「何があったか分からんが、食事もとれないほどに何か気になることがあるなら、そっちをさっさと片付けた方がいいんじゃないか?」
「……え?」
「やだ、父さんったら。その前にまずは腹ごしらえよ」
母が横やりを入れる。
「いや、問題は早期解決に限るぞ」
「あら、そうなの? こんなに美味しそうなものを目の前にして食べずに?」