立花課長は今日も不機嫌

それはそうだろう。
当然の生理現象だ。


紙の取り皿まで目の前に配られて、思わず目を見張る。
しかも、入江くんには甲斐甲斐しく重箱から取ってあげるという世話焼きっぷりだった。


もしかしてこれは……。


「……ねぇ、付き合ってるの?」


唐突な私の質問に、入江くんは口に入れた玉子焼きを吹き出しそうになった。


「なんでそうなるのよ」


沙月からは鋭い突っ込みが飛ぶ。


「え? 違うの?」


そうだとしか思えなかったのだけれど。


「どうして私が入江くんと付き合わなくちゃならないの? ねぇ、入江くん?」


沙月がキョトンとする。
同意を求められた入江くんは、何て答えたらいいのか困惑気味だった。

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