立花課長は今日も不機嫌

「けど、何だ」

「あ、いえ、何だろうなと思って」

「この前の続きだ」


続き……?


――って、え!?


「全てのカタがついたらと言ったはずだ」


その一言に、カーッと熱くなる頬。
心臓がドッキンドッキンと脈を大きく打ち始める。


「あ、あの、えっと……」


何て返したらいいのか分からない。

立花さんは私のそんな反応を楽しむかのように目を細めて笑うと、私の肩をポンとひと叩きして立ち去ったのだった。

< 374 / 412 >

この作品をシェア

pagetop