立花課長は今日も不機嫌
腰を下ろし、立花さんに料理を取り分ける。
「……兄貴のやつ、俺が買っておいたやつも使ったんだな」
「え? 立花さん、料理するんですか?」
「今夜は、佐伯に手料理でも食べてもらおうと思ってたんだ」
意外な暴露に驚くばかり。
立花さんが手料理だとは。
しかも、それを私に御馳走してくれようとしていたなんて。
「残念。食べたかったな」
「機会はこれからいくらだってあるだろ」
二人が一緒にいる未来。
それが約束されたような言葉でくすぐったい。
――そうだ。
ふと思いついたことがあって、バッグの中を漁る。