女神の微笑み
「やっと見つけた!」

ユミは嬉しそうに、さくらの歩いて来る方向へ駆け寄ろうとした。

「待って!」

その時、アヤが走りかけたユミの右腕を掴んだ。

ユミはわけがわからず、アヤの言葉を待った。

今は一人で来てるように見えても、近くにあの風間と呼ばれた男がいないとも限らない。

どこで暮らしているのか、普段はどこにいるのかがわからないまま逃してしまっては、こうして一週間も探し続けたのが水の泡だ。


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