女神の微笑み
理性を失い、アヤに襲いかかったさくらの手は紅く染まり、腹部に刺さったナイフを手に、アヤが崩れおちた。


「アヤ!」

駆け寄ったユミを見て、ようやくさくらも正気に戻った。

「アヤ!アヤ!」

二人が必死に呼びかける。

泣きじゃくるユミが、119番通報した。

そしてアヤが、自らに深々と刺さったナイフを持ちながら、静かに、細い声で言った。


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