女神の微笑み
崩壊
一方、アヤとユミは順調に院内での定められた期間を過ごしていた。
お互い、会話こそできないが、目があえば微笑みあうなどし、またそれが何より二人を勇気づけていた。
そして時間は過ぎていき、ようやく仮退院も近くなってきた時、アヤにここにきて初めて、母が面会に訪れた。
これまで18年生きて、記憶にある限り、母にあまえることができずにいたアヤ。
こんな時だから、こうなってしまった今だからなお、素直に甘えたくなるのが子というものだろう。
どんな母親でも、どんな父親でも、子にとっては母親であり父親である。
でも、今のアヤにはもう、甘えるという意思はない。そう、あの時、アヤはアヤを、棄てたから。
しかしそんなアヤが、これから母より思いもよらぬ告白を告げられる。
今のアヤが、知るはずもなかった。
お互い、会話こそできないが、目があえば微笑みあうなどし、またそれが何より二人を勇気づけていた。
そして時間は過ぎていき、ようやく仮退院も近くなってきた時、アヤにここにきて初めて、母が面会に訪れた。
これまで18年生きて、記憶にある限り、母にあまえることができずにいたアヤ。
こんな時だから、こうなってしまった今だからなお、素直に甘えたくなるのが子というものだろう。
どんな母親でも、どんな父親でも、子にとっては母親であり父親である。
でも、今のアヤにはもう、甘えるという意思はない。そう、あの時、アヤはアヤを、棄てたから。
しかしそんなアヤが、これから母より思いもよらぬ告白を告げられる。
今のアヤが、知るはずもなかった。