女神の微笑み
父に続いてまた一人、アヤを知る者がこの世を去るのか。


幼き頃、父を亡くした時はまだ、物心つきはじめた頃で、記憶の中にはほとんど残っていない。

母は私に、何を残したのだろう。

今の哀しみは、決して淋しさだけのものではない気がする。

でももし、誰かに今、それは淋しさから来るものなんだよって、それだけなんだよって言われたら、それで納得しそうな自分もいる。

< 45 / 252 >

この作品をシェア

pagetop