天使のなり方
ねおんが怒った所など見たことなかった陵はかなりびっくりしたようで、一、二歩後退りしていた。

「悪かった…言い過ぎたよ。まさか、白羽がそんなに怒るなんてさ……」


陵があせっていることに気がついて、はっとしたねおんも素早く席に座る。

そして一つ大きく深呼吸して、息を整えた。

「いや、私こそ大きな声出して、ごめんなさい……でも、本当に違うのよ。……あいつとは、昔まぁ良くないことがあったの。詳しくは言えないけど」


大きかった風船が一瞬にして小さくしぼんでしまったかのようにしょげてしまったねおん。

そんなねおんを見て陵は、優しく笑いながら、ぽんぽんとねおんの頭をやさしくたたいた。


「そっか……でも、ここで会えたのも何かの縁だと思うし、仲直りできたらいいな。黒須と」












「……努力はしてみます」


本当はそんな気など全くなかったが、陵が心配してくれている気持ちをさっすると、イヤとは言えず、こう言うしかなかった。

でもやはり大也とは関わりたくないと思うねおんだった。

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表紙・目次

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