天使のなり方
「……で、どうするの?」

「それって私のこと脅してるわけ……?」



そう簡単に引き下がるねおんではない。昔はよく親から揚げ足を取るとか怒られたりしたものだ。

ちょっと強気に抵抗してみた。


しかし、揚げ足を取るのが上手なのは大也も同じだった。



「解釈はご自由にどうぞ。まぁいいよ……橘さんに教えてもらうから」
大也はそう言うとねおんに背を向けてスタスタと歩き出した。



なんでこいつこんなに性格悪くなってるのよ。



大也の後姿が遠くなり、美子の席に近づいていく。


「わかったわ!!黒須君。どうぞ……私に何でも聞いて」

大也が美子に話しかけようにしたその時、ねおんは声をあげた。
にこりと最高の(作り)笑顔を大也に向けて……。
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