天使のなり方
ねおんが転校してきた時、初めに声をかけてきたのが美子だった。

気さくな美子とねおんは、すぐに仲良くなった。

いじめみたいな嫌がらせも受けて、つらいこともあったのだが、そんな時も美子がなにかと良くしてくれたから、今こうしていられるのだ。


「…おい。そこの白羽!!聞いているのか」


「え?はい!?」


突然名前を呼ばれたねおんは、驚いて席からとびあがる。



どうやらHRはねおんが思い出にふけっている間にすでに始まっているようだ。

クラス中の視線がねおんへと集まる。


「すいません…聞いてませんでした」


ねおんはしょんぼりしながら席に着く。

その時ガラッと勢いよく扉の開く音がした。

「先生ー、オレの紹介はしてくれないんすか?」

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