Someday ~私がいた夏~
 きっと今の私、誰が見ても

真っ赤な顔してるんだろうな。

 自分でも、わかるくらい顔熱いんだもん。


 
 でも・・・素直に嬉しいです、神様。



 話せなくても、同じバスの中にいられて、

 私服も見れたし、

 私、幸せです。




 週末のバスの中は、通路にも人がいっぱいで

出発時間ぎりぎりにバスに乗り込んだヤスノリさんは

 運転手さんの近くに立ったまま前を向いてる。

 

 きっと、私には気付いてないだろうなぁ。

そもそも、私のこと・・・覚えてるかどうかも怪しいし。

 そう思いながらも

 視線は ヤスノリさんの背中に釘付けだった。



 いつもは、バスの中で寝ちゃう私は・・・

ずっとヤスノリさんの姿を見ていた。



 長く感じるバスも

 途中の休憩場所まで、あっという間に着いた気がした。
 
< 18 / 51 >

この作品をシェア

pagetop