Someday ~私がいた夏~
 まだまだ子どもな私にとっては、
手をつなぐことも頭をなでられることも
肩を抱かれることも
「付き合っていない関係」に起こることだとは思えなくて、少し戸惑っていた。

だけど、「好き」って気持ちはどんどん増えていくばっかり。




 バス停まで、ずっとつないだままの手を離したくなくて、
このまま時間が止まってくれたらいいのになって・・・真剣に心の中で思っていた。


「じゃあ、また連絡するよ。」

軽く手を上げて、微笑んだ康紀さんの笑顔を目に焼き付けて


バスの中で 私は一人泣いた。




< 47 / 51 >

この作品をシェア

pagetop