テンポラリー・ジョブ
エントランスホールに入ると、天井が吹きぬけになって開放感があった。

クリスタルカットグラスで出来たシャンデリアが、印象的に目立って見えた。

知恵は、接客中ということもあり、しばらく時間もかかるため、松崎が式場の中を案内した。

大輔は、松崎から洋式の会場造りのコンセクトや装飾のインテリアの説明を受けたが、よくわからなかった。

ただ、今の結婚式は自分達の頃よりも、かなりおしゃれになっていることを素直に思った。
 
大輔と松崎が、再びエントランスホールへと戻ってきた。
まだ、知恵が接客中ということもありラウンジで待つことに決めた。

突然、大輔の前を急ぎ足で外に出て行く男の姿があった。

「ちょっと、待って下さい!」
女性の声が、エントランスホールに響きわたってきた。
その後、知恵がその男性を追いかけてきた。

知恵は、大輔の姿も気づかずに急いで男性のいる駐車場の方に向かった。
その後、恭子が、二人を追いかけるように駐車場へ向かった。



< 38 / 51 >

この作品をシェア

pagetop