テンポラリー・ジョブ
大輔は、式場の従業員駐車場で知恵を車の中で待っていた。

車は、赤のハッチドアクーペで大輔が気にいって選んだ車だった。

式場のスタッフが、一人、二人と車に乗り込んで帰って行く。
やがて、駐車場には大輔しかいなかった。
 
知恵の姿が外灯の下から見えてきた。
大輔が車にエンジンをかけた。

「遅くなってごめんね」
知恵が助手席に乗り込んで言った。

「いいんだ、別に気にしないで・・・」
大輔が答えた。



 
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