テンポラリー・ジョブ

転職

次の日の夕方。 大輔はキッチンでカレーライスを作っていた。
知恵は仕事が休みだった。

大輔は、妊婦の知恵を気づかって、仕事が見つかるまで家事をすることを決めた。

「よし、出来た。 知恵、出来たぞ! 」
大輔は、カレーライスをダイニングテーブルに置いた。

知恵が椅子に座った。
「大丈夫、急に料理なんか作るとか言って、無理じゃなかった? 」

「まぁ、食べてみろよ」
大輔は、知恵とさしむかえに座り自慢そうに言った。

知恵は、スープンで一口カレーを食べてみた。

「どうだ?」
大輔はカレーの味を確かめるように聞いた。

「うん、おいしい」
知恵が答えた。

「そうだろう」
大輔も知恵の言葉に案心したのか笑顔になって、カレーを口にした。

食事を終えて大輔が食器のかたづけをしていると、呼び出しのベルが鳴った。

「誰だ?」
大輔が言うと、知恵が呼び出しのインターホンのカメラを見た。

「あら!?」
知恵は驚いた。
カメラには、松崎の姿が映っていた。

 

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