弱気な俺の恋
研究所の仕事が終わって

「何食べたい?」

「奏汰は?」

「レディーファースト」

「こーゆう時に使う言葉?
あたしね、行ってみたいお店あるの!
そこでいい?」

あと3ヶ月もすれば、出会って1年

初めて一緒に外食する

一緒に昼食べてるけど?

お弁当貰っているけど?

夕食を2人で食べるとか、デートたろ?

くっそ!!

手とか繋ぎたくなる!!

彼がいるからそこは、我慢だ!!

「何処行くの!?こっちだよ!」

考え事してたら、進み過ぎた

行き先も知らないのに

左手を、結に引かれている

繋がれた手が冷たくて、ぎゅっと握る

「奏汰、子供みたい」

「は?」

「急にどっか行くんだもん!ふふっ」

「いいよ、子供で」

結が手を引いてくれるんだから


昼は、喫茶店!夜は、バーになる店

『sunrise』


バーとはいえ、食事も食べれる

「あのさ、誕生日だって聞いて
何も用意出来ないから、今日おごる!!」

「おっ!奏汰!太い腹!!」

「太っ腹と言え!!」

「誕生日なんて、毎年1人だからさ
こうして、お祝いしようとしてくれる
気持ちがすごく嬉しい!!」

彼は?なんて、今はきけないな

「奏汰の好きな人、どんな人?」

「えっ」

「ごめん…辛いよね?」

「いや…違う…」

嘘を重ねることになるな

「バンドの名前、ここで付けたいなって」

「笑顔が太陽みたいで、結に似てる」

「あはっそう?似てる?嬉しいよ!」

太陽みたいだよ

本当、結が笑うとあったかい

ぽかぽかだ

「Dr.T」

「ダサくない?」

「ダサくていいんだよ!Tは、太陽のT!」

「なんで!?奏汰、それは酷い!
誰も太陽ってわかんないよ?」

「俺らだけの秘密な!
皆は、T大学のTだと思うだろ?」

「本当…子供だよね
秘密基地とか、作ってそう」

「いいなそれ!ここを秘密基地にしよう!
ここで一緒に曲作ろう!!」

「うん!いいね!」



ずっと

結とこうして笑えますように

青空と、七色の虹には、太陽がいるだろ?





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