弱気な俺の恋
忙しかった……

仕事、学業、バンド、ボランティア、実習


やること多すぎて、まいった……


2月には、こんなに忙しくなるなんて思わなくて

少し1週間連続ライブを提案したことを
失敗したと思った


「奏汰!これ、やっといたよ!
あと、曲の譜面できたから目を通して!
そうそう、K大の教授から仕事の依頼があったから、あたし引き受けたよ!
簡単そうだったから!あたしひとりでやるね! あ!それ、あたしするから置いといて!!」


結は、適当な生き方してるように見えて

出来る女って奴だ


「頼りになるね」

「そう?いつもあたしが頼ってばかりだから、ちょうど良いね!!」


結のおかげで、無事に始めることが出来た

1週間ライブ


3曲づつと1曲合同で7曲


6時スタート、7時半終わり


土日は、少しリクエスト入れる


初日を終えて、オーナーから

小さなおちょこみたいなグラスに

お酒を貰った


甘い柑橘系の味だった


横を見たら、結が口元押さえて


座り込む


え?具合悪い??どうしょ?


「ナナ?どうした?」

「おいちぃけろ、あち~」

「おいおい……嘘だろう」

陽太が呆れた顔する

そりゃ そうだ

これくらいで、しかも真っ赤

「立てる?送るよ」

打ち上げもなし!俺は、結を立たせる

「ありゅける」

フラフラしながら、歩く

意地っぱりだなぁ

あんまりフラフラだから、手をつなぐ

「えへへっ 奏汰の手ちゅめたい」


かわいいなぁ


「ありがとう!!そた、おかえり言えないと思うかりゃ、ごめんね」

「いいよ、中まで送らなくて大丈夫?」

「うん……お酒って…ねむらいれ……」


結の酒だけ、なんか入ってたのかな?


明日は、飲ませないようにしよう


家に入るまで、見送った
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