弱気な俺の恋
クリスマス
結が病院に運ばれた
俺と結が通っている病院だった
看護師さんが
俺達に帰るように言った
「顔色悪いよ!無理しちゃ駄目よ!」
俺にだけコソッと言ったから
しぶしぶ帰ることにした
想像したことは、あった
〝結が先に逝ったらどうしょう〟
そんなことが、現実に襲いかかるなんて
思わなかった
怖かった
余命宣告を受けた日
結と離れ離れかって思った時は、こんなに怖くなかった
結が先にいなくなることが怖い
弱いな……って、情けなくなる
毎日、お見舞いした
ついでに自分も点滴して帰る
結の両親と鉢合わせた時は、浩一君と結がうまくいっていることを装った
結も浩一君も両想い
2人は、ちゃんと元の鞘に収まる
確信している
だから、俺は、我が儘を通させて貰う
「ナナって呼ぶのやめてください
結って呼んでやって下さい!」
浩一君が先にお願いしてきた
「うん。俺からもいい?」
「はい」
「待っててほしい」
「え……」
「結のことだよ
必ず、俺じゃダメって言うから
少しだけ、俺の彼女にさせて」
『彼女』には、するつもりなかったけど
その言葉をあえて選んだ
「待ちますよ?
だけど、結は青葉さんに惹かれてる
ダメなんて、言いません!」
「約束!結を待っててね!」
初めて、結という名前を人前で口にした
2人の時だけ
2人だけの特別な秘密
「はい!」
「……どうなってんの?」
陽太、ごめん
そっと見守って?
結が病院に運ばれた
俺と結が通っている病院だった
看護師さんが
俺達に帰るように言った
「顔色悪いよ!無理しちゃ駄目よ!」
俺にだけコソッと言ったから
しぶしぶ帰ることにした
想像したことは、あった
〝結が先に逝ったらどうしょう〟
そんなことが、現実に襲いかかるなんて
思わなかった
怖かった
余命宣告を受けた日
結と離れ離れかって思った時は、こんなに怖くなかった
結が先にいなくなることが怖い
弱いな……って、情けなくなる
毎日、お見舞いした
ついでに自分も点滴して帰る
結の両親と鉢合わせた時は、浩一君と結がうまくいっていることを装った
結も浩一君も両想い
2人は、ちゃんと元の鞘に収まる
確信している
だから、俺は、我が儘を通させて貰う
「ナナって呼ぶのやめてください
結って呼んでやって下さい!」
浩一君が先にお願いしてきた
「うん。俺からもいい?」
「はい」
「待っててほしい」
「え……」
「結のことだよ
必ず、俺じゃダメって言うから
少しだけ、俺の彼女にさせて」
『彼女』には、するつもりなかったけど
その言葉をあえて選んだ
「待ちますよ?
だけど、結は青葉さんに惹かれてる
ダメなんて、言いません!」
「約束!結を待っててね!」
初めて、結という名前を人前で口にした
2人の時だけ
2人だけの特別な秘密
「はい!」
「……どうなってんの?」
陽太、ごめん
そっと見守って?