一瞬の風になれ
夏祭り
「イッテキマース♪」
浴衣を着て髪を結って、下駄を履いて
今から祭りにいきまーす♪
スキップを加えて友達との待ち合わせ場所に急ぐ。
日が落ちかけていて、空はとても綺麗。
このムシーとした夏の雰囲気も楽しいと悪くはないな
地区で行われる祭りは、ほとんどが知り合いばかりだ。
先輩に会えるだろうか…
なんて、考えるだけ無駄。
大抵、先輩この時間帯は筋トレしてるもんね…ι
軽い足取りで向かっていたあたしの歩みも少しリズムを控えた。
あたしもコンクール前なのに、しかも同じ日が大会なのに
せめて符読みでもしたらよかった…
後悔だけが、頭に残る。