訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
アイツ、ちゃんと帰っただろうな。
一段落したら、瀬戸の家に連絡入れておくか。
そう思いながら、床に散らばった破片を箒で掻き集めて捨てた。
閉店時間も近づき、人もまばらになった頃――。
瀬戸のことを思い出し、受話器に手を掛ける。
その瞬間、ベルが鳴り響いた。
「はい。海と月――」
『おう、湊叶か?』
言い終わらないうちに俺の名前を呼ぶ、しゃがれた声。
「広海(ひろみ)おじさん?電話なんて、珍しいですね。蒼汰に変わりましょうか?」
オヤジ?と自分を指さし、首を傾げる蒼汰。
『いや、ちょっと湊叶に聞きたいことがあってな』
何だろう……昔は馬鹿な事ばっかりしてたから
怒られることもあったけど、最近は何もしてないはずだ。