訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】

湊叶さんも、絢さんも……二人とも苦しんでいた。

でも時間が必要だったのも、事実。

自分の犯した罪を認めるには、時間がかかる。

頭では分かっていても、心がそれを許さない。

やっと前に向くことが出来たのが、今だったと言うこと。



「でも、湊叶は既に別の幸せを見つけてた。ここが、彼の幸せ。きっとあなたが、彼を変えてくれたのね」

「そんな、ことは……ないです」



きっと湊叶さんの周りにいる人達。

この島の温かい人柄や蒼汰さんが、今の湊叶さんに変えてくれたんだ。

私なんて、いつも困らせてばかりで迷惑しか掛けてないもの。



「ねぇ、つばさちゃん大丈夫?」

「はぃ……だぃ、じょうぶ……ですよ?」



どうして、そんなことを言うのか分からない。

ただ、熱い……息がし辛い。



「顔色、悪いわ……ッ、熱がある……しっかり、つばさちゃん」



大丈夫……まだ、意識はある。

痛みも感じる……大丈夫。

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