訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
「みな、と……さん?」
閉じかけていた目を、ゆっくりと開いて声のした方を見る。
すると言葉とは裏腹に、額に汗を滲ませ心配顔の彼の姿が見えた。
「あぁ、俺だ。起こすぞ」
軽く背中に腕を通して、私の体を崖から起こそうとする。
けれど体制を変えようとすると、体中が悲鳴を上げるみたいに
痛みが突き抜けていく。
「っ、うあっ……痛っ」
無理……動かせない。
ここから動けないって事は、私は助からないって事じゃないの。
私、人生最大のピンチってこと?!
「湊叶。つばさちゃん、私を庇ってこの崖から落ちたの。無理に起こすと危ないわ」
「絢、お前まさか――」