訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
明るい陽射し
「……ん」
重いまぶたを、ゆっくりと落ちあげる。
すると、真っ暗な部屋に消毒液の独特な臭い。
この景色、覚えてる。
思わず二年前と錯覚するほどに――。
でも、ひとつだけ違うとすれば
左手に感じる、ほんの少し低い体温と重みがあると言うこと。
誰って聞かなくてもわかる。
「痛っ……」
起き上がろうと、体に力を入れるけれど力が入らない。
それどころか、ちょっと動かすだけで針に刺されたような痛みが走る。
二年前より酷いかも――。
あーもう。また、お母さんたちに迷惑かけちゃった。
ダメな娘だなぁ……あの時、もう二度と泣かせないって決めてたのに――。
溜息を吐きながら、再び体をベッドに沈めた。