訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
「あの子の健気さ、可愛くてしょうがないんだよね。なんかこう、守ってやりたいって言うか」
「べ、別に……いいんじゃないか」
蒼汰って、アイツみたいなのが好みだたっけな。
もっと大人の……胸の大きな女が良いとか、いつも言ってなかったけ。
蒼汰の隣に並ぶ、瀬戸の姿を思い浮かべてみる。
二人とも能天気っていうか、いつも笑っているイメージ。
お似合いかもしれない――俺といるよりかは。
「ふはっ、冗談だよ。お前ってさ、自分の気持ちを抑えようとするとき耳触る癖、治したほうがいいよ。分かりやす過ぎ」
いきなり、腹を抱えてケラケラ笑い出す蒼汰。
いったい何が起きたのか分からない俺は、間抜け面で見つめた。
はっ……もしかして俺、墓穴を掘ったってことか?
「そ、蒼汰。お前っ……」
「ふわぁ~。湊叶、帰ろう。今日も、暑い日になりそうだな」
「……あ、あぁ。そうだな」
くぅ~納得いかねぇ。
けど――俺の中のモヤモヤが、朝の日差しを浴びて消えていく気がした。