訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
感情の起伏が激しいお父さんでは無いけれど、大丈夫かなぁ。
そう危惧していたのだけれど、数日後三人の面談(?)が行われ
ハラハラする私を他所に無事に終了。
仕舞いには、ランチまでご馳走になった。
お母さんは「美味しいわね、このオムライス」なんて
呑気に笑いながら頬張っていき、お父さんは「そうだな」と
言葉少なめに、でも残さず平らげた。
え……と、これはバイトできるって事でいいのかな?
帰りのフェリーの中で、恐る恐るそれを言葉にしてみる。
「お前は言い出したら聞かないからな。誰に似たんだか」
腕を組んだまま、ため息交じりにお父さんが口を開く。
いやいや、あんただよ。お父さん。
いつもワガママ言って、お母さん困らせてるでしょうが。
間違いなく、お父さん似です。
「無理をしないようにな」
眉尻を下げ笑うと、私の頭に大きくて皺の寄った手を乗せた。
温かい……この手、好きだな。
こうして私は、親公認でバイトが出来るようになった。